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お中元を贈ったことがないと、誰に贈ったらいいか悩んでしまうものです。また、感謝を伝えたい人が多い場合は、どこまで贈ったらよいかは悩みどころです。
このような悩みがある人向けに、誰に贈るとよいのか、また予算はどうするのかを解説していきます。贈る相手が多いと金銭的な負担が増えてしまいますし、相手へも気を遣わせてしまうため、贈った方がよい相手を確認するようにしてください。
お中元は「お世話になった方」へ贈る感謝の気持ち
お中元は誰に贈ればいいという決まりがあるわけではありません。しかし、お中元はお世話になった人へ感謝の気持ちを伝える贈り物のため、日頃お世話になった人を選べばよいのです。
一般的には、お中元を贈る相手として親戚・取引先・上司が多いでしょう。また、仲人・恩人・主治医・大家さん・習い事の先生などにお中元を贈る人もいるようです。
お中元は誰に贈っても構いませんが、基本は目下から目上へ贈ります。個人であれば両親や親戚などが一般的で、社会人なら上司や就職でお世話になった方などがあげられます。
まずは周りの人に相談がおすすめ
日頃の感謝を伝えたい相手なら誰でもお中元を贈って構いませんが、誰にでも贈ればよいわけではありません。その理由は、関係性が深くない方へ贈っても、かえって相手に気を遣わせる結果となる恐れがあるからです。
まずは、自分の家族に「誰にお中元を贈ったらよいか」を相談しましょう。親戚の間で普段付き合いがない遠方の親戚にお中元を贈る家庭もあるため、確認しておくと安心です。
普段付き合いがない親戚でも、年に1~2回の挨拶で済むなら合理的と考えることもできます。ただし、数ばかりが増えても相手の金銭的負担も増すため、親戚同士の慣習をよく理解している家族に相談してみてください。
また、会社でも周りに相談することで、上司にお中元を贈るといいかわかります。取引先へ贈るお中元の相談は、上司にするといいでしょう。
一度贈ったら毎年贈る
お中元を贈る相手で迷ったら、ずっと贈ることができるか考えてみてください。なぜなら基本的には、お中元は一度贈った相手に毎年贈るものだからです。
「今年はお世話になったからお中元を贈るけど、来年は贈らない」というのはマナー違反です。途中で止めることはできますが、数年続けてから徐々に止めていくことになります。
お中元の一般的な相場は「3,000~5,000円程度」
贈るものは相手との関係性を考慮して決めるようにします。
相場
お中元の相場は、3,000円~5,000円程度です。とくにお世話になった方へは10,000円を上限に贈るとよいでしょう。
深い感謝の気持ちを伝えたいからといって、無理して高額な品物を贈る必要はありません。高額な贈り物は自分の金銭的な負担となるだけでなく、相手にも気を遣わせてしまいます。
ただし、とくにお世話になった方や目上の人へは、予算を削りすぎるのはよくありません。たとえば、上司や両親など普段お世話になっている人や、仲人など関係性が深い人へ安すぎるお中元だと失礼にあたるため注意してください。
一度決めたら金額を変えない
予算で迷ったら、ずっと続けられる金額に決めるのがおすすめです。お中元は毎年同じ程度の品物を贈るのがマナーで、途中で金額を下げることはしません。
続けられない金額にして途中で止めるより、毎年無理なく贈れる金額にしましょう。
贈るもの
お中元の品物は、相手の好みを考えたものを選びます。お肉やゼリーなどは幅広い人が喜ぶ贈り物と言えます。
相手の好みがわからなければ、ビールなど酒類を贈るのが無難です。もらった本人がお酒を飲まなくても家族が好きな場合もありますし、親しい人に譲りやすくなります。
また忙しい人へは、賞味期限が短い生鮮食品を贈るのは避けてください。保存がきく缶詰などを選ぶと、相手のタイミングで消費することができます。
贈る相手が「お中元を受け取れない会社や立場」の場合も
お中元は贈ってはいけない人がいるため、事前の確認がおすすめです。間違って贈ってしまうと、相手は受け取りを拒否しなければならず、かえって気を遣わせる可能性があります。
公務員
国家公務員と地方公務員は、法律で贈与を受けることができない決まりがあります。受け取れないのは利害関係者からだけですが、後々のトラブルを避けるため贈らないほうがよいでしょう。
間違って公務員にお中元を贈ってしまうと、返送される可能性があります。返送は相手に手間をかけさせるうえに、金銭的な負担もあるため注意してください。
一部の会社
会社の方針により、お中元を禁止していることがあります。とくに禁止していることが多いのは、大手企業や外資系企業です。
禁止する理由は、社員への経済的負担を軽減させる意味や、上司から部下への評価に影響する恐れがあるからです。取引先へお中元を贈るときは、さりげなくお中元を贈っていいか聞くといいでしょう。
直接「お中元を贈ってよいですか」と聞くのではなく、受け取り日時の都合を聞いて相手が拒否しやすい聞き方がおすすめです。ただし、会社でお中元の受け取りを禁止していても、親しい人へ個別に贈るのは問題ないことがあります。
この場合は会社宛てではなく、個人に直接贈ってください。
忌中
忌中は大切な方を亡くされたばかりのため、お中元を贈らないようにします。お中元はお祝い事ではなくお礼を伝える贈り物ですが、忌中の期間は相手への気遣いとして、四十九日が過ぎるまで贈り物を避けるようにしてください。
喪中の場合はお中元を贈っても構いません。自分が喪中の場合、相手が喪中の場合どちらでもお中元を贈ることができます。
また、喪中のときはお祝い用ののしは使いません。のしの代わりに、水引やのしがない無地の短冊を選ぶといいでしょう。
贈り物も喪中の場合は華やかなものを避けて、無難な贈答品がおすすめです。
「お中元のお返し」や「お中元とお歳暮の贈答マナー」にも注意
お中元をもらったら、お返しが必要なのかどうかや、お歳暮との違いで迷うかもしれません。自分がお中元をもらう場合のマナーも確認しておきましょう。
お礼状を送る
お中元は目下から目上へ贈るもののため、お返しは不要です。ただし、感謝の気持ちを受け取ったら、こちら側からもお礼を伝えるのがマナーです。
相手へのお礼は、お礼状で伝えることができます。また親しい間柄であれば、電話やメールで伝える方法もありますが、基本的にはお礼状をお送りしてください。
お礼状や電話は、お中元が届いてからなるべく早く、3日以内にしましょう。品物が無事に届いた連絡にもなるため、早めに連絡すれば先方が安心してくれるはずです。
品物を贈るのも間違いではない
お中元をいただいたら、感謝の気持ちを伝えるため品物を贈る方法あります。贈る品物は、いただいたものの半額程度がよく、高くても同額までに留めてください。
また、お中元の時期にお返しが間に合わないときは、「暑中見舞い」や「残暑見舞い」として贈り物をします。
お中元を贈ったらお歳暮も贈る
お返しで品物を贈るか迷ったら、来年も贈れるか考えてみましょう。またお中元を贈ったら、お歳暮も贈るのが一般的なため注意してください。
年に2回も贈り物をするのを避けたいときは、1年の感謝の気持ちを伝えるお歳暮だけにしても大丈夫です。