新築祝いの相場はどれくらい？贈る相手別の相場を紹介

新築祝いを贈る機会はあまり多くはないため、相場や贈る品物選びで迷ってしまうかもしれません。しかし、事前に相場を確認しておかないと、安すぎるものや高すぎるものを贈ってしまうことがあるため注意が必要です。

紹介する相場はあくまでも目安で明確な基準ではありませんが、ひとつの参考にしてみてください。お財布と相談しながら、相手に喜んでもらえる贈り物をしましょう。

新築祝いは「1～2か月以内」を目安に準備しよう

まずは、新築祝いを渡すタイミングを紹介します。渡し方は、お披露目会に招かれたときに渡す方法と、時期を空けて贈る方法があるため、使い分けてみてください。

お披露目会で渡す

お披露目会があるときは、その際に新築祝いを持参します。当日持参できない大きなものを贈るときは、前日まで到着するよう配送しても構いません。

もし、お披露目会までに新築祝いの準備が間に合わないときは、相手に知らせたうえで後日贈るようにします。その際、お披露目会当日は菓子折りを持っていくといいでしょう。

1～2か月以内に渡す

お披露目会が開かれなかったときや都合があって参加できなかった場合は、1～2か月を目安に新築祝いを贈るようにします。お祝い事なのですぐに贈りたい気持ちになりますが、引越しの片付けなどで相手は忙しい可能性が高いため、少し期間を空けるのが一般的です。

また、新居を構えてから期間が空きすぎると、お祝いの意味が薄れてしまいます。早すぎず遅すぎない期間として、1～2か月くらいに新築祝いを贈るケースが多いようです。

中古住宅やリフォームの場合

新築祝いとは、戸建てやマンションの新築物件を構えた祝いのことです。個人宅だけでなく、会社や自社ビルを新築したときも新築祝いとなります。

似たようなお祝いには、引越し祝い・改装祝い・増築祝いなどがあります。新築への引越しでも「引越し祝い」が使えますが、最近は新築と中古を区別するため、中古物件の場合に引越し祝いを使うようになりました。

また自宅をリフォームしたときは、新築祝いではなく「改装祝い」や「増築祝い」となります。

贈る相手別「新築祝いの相場」

新築祝いの金額で迷ったら、紹介する相手別の相場を参考にしてみてください。相手別のおすすめ金額と贈る品物について紹介します。

友人や同僚

友人や職場の同僚へは、5,000円～10,000円が相場です。お披露目会の返礼品の意味もあるため、相手に気を遣わせないよう高価なものを贈るのは避けます。

親しい間柄では相手に欲しいものを直接聞くこともできるので、好みのものを贈るとよいでしょう。贈るもので迷ったら、現金・金券・カタログギフトを贈っても失礼ではありません。

上司や先輩

職場の上司や先輩など目上の方に贈る場合でも、5,000円～10,000円が相場です。上司に贈るときは、「一同」として皆でお金を出し合いひとつの贈り物にすることもできます。

ただし、目上の方へ現金や金券を贈るのはマナー違反です。相手の好みがわからないときは、金額のわからないカタログギフトを選ぶようにしてください。

職場の部下

部下に贈るときは、5,000円～15,000円が相場です。一般的に部下から贈られる相場よりやや高めにして、10,000円程度にすることが多いようです。

上司の立場だと見栄を張りたくなりますが、高価なものを贈ると相手に負担をかけてしまいます。お祝いをもらったら半値～3分の1のお返しが基本となるため、高すぎるものを贈ると部下はお返しに困るかもしれません。

兄弟姉妹や親戚

兄弟姉妹や親戚へは、10,000円～30,000円が相場です。ただし、親戚といっても普段付き合いのない関係性なら、高価なものを贈られても相手が気を遣う恐れがあるため、金額を下げても大丈夫です。

親しい間柄の方へは、現金・金券・カタログギフトを贈っても失礼ではありません。目上の方へは現金・金券だと失礼となることがあるため、注意してください。

兄弟姉妹へは30,000円～50,000円を贈るケースもあるようで、高価な贈り物選びで困ったら現金で贈ってみてはどうでしょうか。新築では何かとお金がかかるため、むしろ現金で贈られると喜んでもらえます。

両親や義両親

両親や義両親に贈るときは、50,000円～100,000円が相場です。金額が高くなっていますがあくまでも相場で、お財布と相談して金額を決めても大丈夫です。

高価なものを贈る場合は、相手が本当に必要なものを贈るようにします。不要なものを贈って無駄になるよりも、カタログギフトで好みのものを選んでもらうのもいいでしょう。

親から子どもへ

両親や義両親から子どもに贈るときは、50,000円～100,000円が相場です。ただし、新居購入の費用を援助しているなら、その費用がお祝いの代わりとなります。

金額が大きくなりやすいため、好みのインテリアを購入できるよう現金で渡すのもよいでしょう。家族が思い出に残るものを選びたいなら、記念品のオーダーメイドもおすすめです。

新築祝いに「現金」や「商品券」を贈る際の注意点

兄弟姉妹や友人のように目上の存在とならない方へは、現金や商品券を新築祝いとして贈っても失礼ではありません。しかし、これらは通常の贈り方とは異なるため、事前に注意点を確認しておいてください。

現金や商品券を贈ってもよいケース

最近はお祝いに商品券を贈るケースが増えており、目上の方以外なら贈って問題ありません。しかし、一般的には身内のような親しい間柄で贈ることが多いようです。

現金も、兄弟姉妹や友人への贈り物として贈って大丈夫です。しかし、友人への新築祝いを現金で贈ると、少しあっさりとし過ぎているかもしれません。

一般的に、現金は家族に対して「新築の際に買うものの予算に充てて欲しい」という意味で贈るものです。友人に対して現金を贈りたいときは、相手の気持ちを考えた贈り物だと伝わるよう、「好きなものを買って欲しい」と一言添えるようにしましょう。

ご祝儀袋の選び方

新築祝いを現金で渡すときは、ご祝儀袋に入れて渡します。ご祝儀袋についている飾り紐は、お祝いの意味がある「蝶結び」の水引を選んでください。

水引には「結び切り」と「蝶結び」の2種類があります。結び直せない「結び切り」は何度も繰り返さない弔事に使うもので、すぐに解けて結び直せる「蝶結び」は何度あってもいい慶事に使うものです。

新築戸建てやマンションの購入は人生で何度も機会はありませんが、お祝い事のひとつとして蝶結びの水引を選びます。

ご祝儀袋の書き方

ご祝儀袋の表書きには、「御新築御祝」と書きます。表書きは「御祝」だけでも問題はないので、「御祝」と印刷されたご祝儀袋を選んでも大丈夫です。

表書きの下には、表書きよりやや小さめに贈り主の名前をフルネームで書きましょう。

現金は新札を準備

お祝い事の贈り物には、新札の現金を用意するのが一般的なマナーです。新札は普段から手元にあるわけではないため、新札を入れるとわざわざ用意した雰囲気から、お祝いの気持ちが深まります。

「贈ってはいけない品物」にも気をつけよう

新築祝いで贈るもので迷ったら、紹介するおすすめの品物を参考にしてみてください。また、贈ってはいけないものや上司に贈ってはいけないものも合わせて紹介します。

新築祝いにおすすめのもの

新築祝いの定番は、新居で使うインテリアや生活に役立つ日用品などです。花や観葉植物の鉢植えは、新居にあるとインテリアになり、癒しや華やかさを与えてくれるため喜んでもらえます。

ほかにも、時計やダストボックスなどのインテリア品や、タオルセットなどの実用品、お酒のような食べ物も人気です。ただし、観葉植物を育てるのが苦手な人もいますし、インテリアは好みが分かれるため、相手がもらって嬉しいか考えてみてください。

贈ってはいけないもの

新築祝いに贈ってはいけないものは、火を連想させるもの、壁や柱に穴を空けるものです。キャンドルやコンロなどは火事を連想させるため縁起が悪くなり、絵画のように新居を傷つけるものも新築祝いに適していません。

また、縁起が悪いものとしては、てぎれの意味があるハンカチ、弔事に使うことが多いお茶、踏みつける意味のあるマットやスリッパなどがあります。上司への新築祝いでは、とくに踏みつける意味のあるものや、勤勉に励めという意味のある時計は贈らないようにしましょう。

また、贈ってはいけないものではありませんが、ソファーのような大型のインテリア用品は注意が必要です。部屋の多くを占めてしまうため、相手の趣味に合わないと迷惑になる恐れがあることから、相手の希望がなければ避けるようにします。