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ビジネスシーンでは、取引先にお中元を贈る機会があるものです。しかし、お中元を贈り慣れていないと、基本的なマナーで迷ってしまうかも知れません。

とくに気になる点は、伝票の書き方や贈る品物ではないでしょうか。相手に失礼のない贈り物を選びながら、なおかつ喜んでもらえるお中元にするようにしてください。

お中元の伝票の書き方や、取引先におすすめの品物の種類を紹介します。取引先へは毎年お中元を贈ることも想定されるため、基本的な知識として取り入れてみましょう。

お中元とは「取引先への半年間の感謝」を伝える贈り物

お中元では、日頃お世話になっている方へ挨拶の贈り物をします。起源は中国で、中国では旧暦の7月15日を「中元」としていることがお中元の由来です。

日本へは仏教の風習と混ざり、お世話になった人へ感謝の気持ちを伝える風習として広まりました。贈る相手は、親族・上司・知人・恩師などです。

ビジネスシーンでは、会社から取引先にお中元を贈ることがあります。お中元のマナーによっては今後の関係性を左右することがあるため、取引先へのお中元は細心の注意を払うようにしたいものです。

取引先へお中元を贈る際には「時期」や「相場」にも注意

取引先へお中元を贈るときは、贈る時期や相場に注意が必要です。なぜならお中元は、贈る相手の地域に合わせて時期が変わってくるためで、また相場より高すぎる贈り物も避けるようにしてください。

贈る時期

上半期にお世話になった方への贈り物はお中元で、一年の感謝の気持ちを伝える贈り物はお歳暮です。そのため、お中元は7月~8月に贈るようにしてください。

贈る時期は地域によって異なっており、贈る相手に合わせるとよいでしょう。関東地方へは7月初旬~7月15日まで、関西地方では7月中旬~8月15日までです。

最近ではお中元の時期に配送が集中することから、6月末からお中元を贈るケースが増えています。ただし贈る相手によっては、最低限のマナーとして贈る時期を考えるようにしてください。

お中元を贈ったらお歳暮も贈る

お中元を贈った取引先へは、お歳暮も贈るのがマナーです。片方のみとしたい場合は、一年間お世話になったお礼の意味がある、お歳暮だけにするとよいでしょう。

お中元の相場

取引先にお中元を贈るときは、3,000円~5,000円が相場です。贈る金額で迷ったら、5,000円の品物を選んでおけば安心です。

とくにお世話になった取引先へは、10,000円を上限に選ぶ考え方もあります。ただし、高額な贈り物をしてしまうと相手に気を遣わせる恐れもあるため、金額には注意してください。

贈れる相手か確認がおすすめ

取引先にお中元を贈るときは、そもそも相手がお中元を受け取れる立場にあるか確認しましょう。医療関係など会社の方針で贈答品の受け取りを禁止しているケースや、公務員で利害関係者からの贈り物自体が法律で禁止されていることがあります。

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「配送伝票の宛名」や「のしの表書き」 の書き方・マナー

お中元では、配送伝票やのしの表書きを自分で書くことがあります。とくに取引先へのお中元では最低限のマナーを守りたいため、それぞれの書き方の基本を確認しておきましょう。

配送伝票の宛名

取引先へのお中元は、一般的に代表者宛てとします。ただし、大きな企業で支店や部署が複数に分かれている場合は、支店や部署の代表者宛てとしても問題ありません。

具体的な宛名は、会社の代表者宛てなら「会社名+代表者名」で、支店や部署の代表者宛てなら「会社名+支店や部署+代表者名」となり、名前だけでなく肩書も書くようにします。宛名で代表者名を記載せず、会社名や支店名だけで贈る場合は、「会社名+御中」の宛名です。

ただし、代表者名がないとお中元の行き先がわからない場合は、部署や個人名などを記載するようにしてください。一般的に取引先へのお中元は、担当者個人宅へ贈らないようにします。

とくにお世話になっている担当者へお中元を贈りたいときは、会社へ個人宛てで贈っても構いません。また個人のお宅へ贈りたいときは、会社名や部署名などは書かないで、個人宛てとするようにしてください。

この場合は、お互いに会社とは関係がなく個人的なお中元として扱います。

配送伝票の発送元

お中元の配送伝票に書く発送元も、会社の代表者名にします。個人から取引先の担当者へ贈る場合でも、会社を発送元としてください。

のしの表書き・名入れ

お中元の品物には、のしと水引が印刷された「のし紙」をかけます。のし紙には贈り物の目的と送り主の名入れをしましょう。

贈り物の目的である表書きは、水引の上部に、「お中元」や「御中元」と書いてください。さらに水引の下に、送り主として会社名・代表者の名前・肩書を書きます。

のし紙は包装紙の内側にかける「内のし」と、包装紙の外側にかける「外のし」があります。配送の場合はのし紙の汚れや傷を防ぐため内のしがよく、直接持参するときは外のしでも大丈夫です。

また、のしの表書きは、お中元の品物を買ったお店にお願いすれば書いてもらえます。自分で書きたいとき以外は、お店の方へお任せすると適切な内容でバランスよく書いてもらえるためおすすめです。

取引先へのお中元は「個包装」と「日持ち」と「トレンド」 がポイント

取引先へお中元を贈るときは、相手に喜んでもらえる品物を選びたいものです。品物を選ぶときはいくつかの注意点やポイントを踏まえながら、人気の商品を選んでみてください。

個別包装でシェアしやすいもの

取引先の従業員が複数いる場合は、皆で分けられる個別包装のものがおすすめです。一方で避けたいのは、1つのものを皆で取り分けるものです。

また、個別包装のお菓子であれば、複数の種類が入ったものがよいでしょう。それぞれが好きなものを手に取って、好きなタイミングで食べてもらうことができます。

皆でシェアしてもらう贈り物の場合は、全員にいきわたる量を考えなくても大丈夫です。複数の取引先がある会社では、多数のお中元を頂いているはずなので、数にこだわる必要はありません。

日持ちがしやすいもの

取引先へのお中元は、もらった人がすぐに食べられるとは限らないため、日持ちのする食品がおすすめです。また、複数のお中元をもらうことも考えて、賞味期限が長いものだと親切です。

トレンドや見栄えを意識したもの

定番のお中元は安心感があり、多くの人が喜んでくれるでしょう。しかし、会社宛てでも気心の知れた相手であるなら、遊び心のある贈り物を選ぶこともできます。

いま流行っている品物は注目度が高く、贈られた相手は喜んでくれるのではないでしょうか。変わった贈り物や見た目がかわいいものは、SNSでシェアしたくなるかも知れません。

とくにおすすめなのは、若い社員が多い会社です。トレンドを意識した贈り物は話題性が高く、取引先との会話のきっかけにもなります。