今ではすっかり習慣となっているお中元が日本で本格的になったのは、明治以降と言われています。お中元は本当に必要なの?と思うこともあるでしょう。

お中元は誰に、何を贈ればよいのかなど、考えるのは大変なものです。そのようなお中元はいつから始まり、なぜ習慣化したのでしょうか。お中元のルーツを知ることで、お中元に対する思いも変わるかも知れません。

お中元はなぜ贈るようになったのか、お中元やお歳暮の由来やお中元が習慣化された理由について紹介します。また、なぜ食品の贈り物が多いのかについても知っておきましょう。

お中元は、中国三大宗教の一つ「道教」が由来

お中元はなぜ贈るようになったのか、それは中国の「道教」が由来だとされています。道教には「上元」「中元」「下元」のそれぞれの神様の誕生日にお供え物をして、お祝いをする年中行事があります。

中元は罪を赦す神様(地官大帝)を祀る日なのですが、同じ時期に仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)も行われていました。この2つが結びついて、ご先祖様を供養する日となったのです。

中国の「三元」とは

道教の行事である「三元」とは、旧暦1月15日の上元、旧暦7月15日の中元、旧暦10月15日の下元のことです。上元は福を与える神様、中元は罪を赦す神様、下元は厄を祓う神様の誕生日で、それぞれの神様を祀りお祝いをします。

元宵節(げんしょうせつ)とも呼ばれる上元の日は、その日に小豆粥を食べるとその年の厄を免れるとされ、中元は罪を赦し、災厄を除く日、下元は先祖の霊を祀り、災いを逃れるように祈る日です。この中で日本に根付いたのが中元です。

日本の盆礼と結びつきお中元となる

日本にはすでに中国から盂蘭盆会が伝えられ、お盆はご先祖様を供養する日として定着していました。お盆には、ご先祖様の供養だけでなく、盆礼と言ってお盆に訪問し贈り物をする風習があります。

この盆礼が中国の中元と結びついたことで、お盆には贈り物をするという文化ができたと言われています。それが、お盆にはお供え物をするとともに、贈り物をするというお中元の起源なのです。

お歳暮は、年越しの「御霊祭」という日本古来の風習が由来

お歳暮はなぜ贈るようになったのかというと、こちらは日本古来の風習が由来と言われています。「年の暮れ」を表す「歳暮」の時期、お世話になっている人に感謝の気持ちを伝える歳暮回りという風習が、お歳暮の起源とされています。

歳暮回りの際には手土産を持っていくことが多く、その贈り物がお歳暮、と言われるようになったようです。お歳暮の始まりは室町時代とされ、江戸時代にはお世話になった人に贈り物を持参して挨拶回りをする、という風習が定着したようです。

ご先祖様へのお供え物が始まりという説も

年の暮れからお正月にかけて、日本では御霊祭り(みたままつり)が行われていました。これはご先祖様の霊を祀るもので、その際にはお供え物をしていたとされており、そのお供え物がお歳暮の由来という説もあります。

御霊祭りの際に使われたお供え物は、両親や親戚、近所の方などに配る習慣がありました。それが後々、お歳暮と言われるようになったとされています。

お歳暮は1年分の感謝を込めた贈り物

お中元もお歳暮も、日頃からお世話になっている人への感謝の気持ちを込めて、贈り物をするものです。お中元は上半期、いわゆる半年分の、お歳暮は1年分の感謝の気持ちを込めて贈り物をします。

お中元もお歳暮も継続して贈るのがマナーです。両方を贈るのは経済的に負担になる、という場合は、1年分の感謝を伝えるお歳暮を毎年贈るとよいでしょう。

「百貨店のお中元商戦」によって習慣化したお中元

贈り物のやりとりをするお中元は、室町時代、上層階級から広まったと言われています。主に公家の間で広まったお中元は、次第に庶民の間にも広がり、江戸時代には全国的な習慣となったようです。

庶民の間にお中元が広まった理由の一つは、商人がお得意様などに贈り物をしていたことです。商人にとってお中元やお歳暮の時期は決算期にあたり、その時期にお世話になった感謝の気持ちと今後のことも含め、手ぬぐいなどを贈っていたとされています。

百貨店のお中元商戦もより習慣化

現在では、家族や親戚だけでなく、会社などの仕事関係や取引先など、広い範囲で贈るようになったお中元ですが、習慣化に拍車をかけたのは百貨店のお中元商戦でした。お中元が盛んにやりとりされるようになったのは、明治以降と言われています。

戦後の好景気によって百貨店が次々と誕生した時代であり、東京や大阪など大都市に人が集まるとともに、それぞれの人間関係も広がっていきました。百貨店ではお中元やお歳暮用の商品を売り出し、宣伝広告やセールなどによって、お中元を百貨店で買う人が増えていったのです。

さらにお中元やお歳暮には、地域ごとにルールがあります。しかし、地方から都心に出て暮らす人は、自分の生まれた地域とは違ったルールを把握しなければなりません。

インターネットで簡単に調べる手段がなかった時代、百貨店の定番と言われる商品を贈れば間違いない、という風習が形成されていったとも言われています。

お中元に食品を贈ることが多いのは「お供え物」が理由?

お中元の品物にはハムやフルーツ、水産加工品やお肉、ビールやお酒などの食品が多いものです。その理由の一つには、お供え物が関係しているようです。

米や餅、酒といった食材は供物としてよく用いられてきました。神様にお供えしたものをみんなで分けて食べることが重要と考え、お供え物を贈る習慣があったようです。

さらに、一つの火で料理をしたものをみんなで食べることが付き合いである、と考えられていたことも関係しています。一緒に飲食ができない人に食品を贈ることで、一緒に食事をしたということになるといった「共食」という考えがあったとされています。

「消えもの」といった理由も

食品は相手に気を遣わせないものでもあります。相手の好みに合わないものを贈った場合、いつまでもそれが残ってしまうのは相手の負担になってしまいます。

食品は食べてしまえば消えてなくなる「消えもの」です。そのため、処分しにくいことも、保管場所に悩むこともありません。

現代でも人気のある食品の贈り物

現在でもお中元の定番として、ハムやそうめん、菓子類などの食品は人気があります。祭礼における供物としてもお米は定番であり、米や餅、酒には特別な力があると言われていました。

お米は賞味期限もそれほど気にせずにすみ、多くの家庭における必需品でもあります。ギフトには炊き込みご飯の具材が入ったものや、特Aブランド銘柄の食べ比べセットなどもあるので、お米好きの人へのギフトとして検討してみるのもよいでしょう。

ハムは高級感があり、おつまみにもおかずにもなるため喜ばれることも多いものです。年齢を問わない贈り物としても適しています。

また、季節を感じさせるそうめんは食欲のない時に重宝します。日持ちのするおせんべいやアイス、人気店の焼き菓子などは個包装になっているものが多く、取引先へのお中元としてもおすすめです。

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