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新年の挨拶に伺う際、お年賀を持参することがあります。しかし、普段からお年賀を贈り慣れていないと、どのように渡したらよいのか、渡し方で迷ってしまうのではないでしょうか。

渡し方を間違えれば、マナーのない人だと思われるかもしれません。相手に感謝の気持ちを伝える贈り物がお年賀のため、当日の渡し方や訪問マナーを確認しておいてください。

お年賀とは新年の挨拶回りに持参する「手土産」

お年賀は、新しい年の神様である「歳神様」を迎えるためのお供えを分け合ったのが始まりです。その風習が変化していき、年始における挨拶回りの手土産となりました。

現代でも、お正月は新しい年を迎え、歳神様をお迎えする重要な行事ではないでしょうか。今でも門松を立てて鏡餅を供える風習が残されており、お屠蘇やおせち料理を食べて過ごす1年でも重要な行事とされています。

かつて歳神様へのお供え物は「御歳魂(おとしだま)」と呼んでおり、現代の「お年賀」や「お年玉」に変化しました。訪問先の大人にはお年賀を贈り、子どもにはお年玉を贈る風習があります。

このような理由から、お年賀は「旧年はお世話になりありがとうございました」という感謝の気持ちと、「今年もよろしくお願いします」という挨拶の意味があるギフトです。

南信州 戸田屋 『柿寿楽』 1箱 8個入りの画像

南信州 戸田屋 『柿寿楽』 1箱 8個入り
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お年賀は「三が日」もしくは「松の内」に持参するのがマナー

お年賀は年始挨拶の手土産の意味があるため、郵送ではなく直接訪問して手渡しをします。また、決められた期間に訪問することが大切です。

三が日に伺う

お年賀は新年の挨拶の意味があるため、基本的には三が日に訪問します。ただし、元旦は家族で過ごす方が多いため、1月1日の訪問を避けるのが基本です。

三が日の訪問は1月2日または1月3日が基本のため、家庭によってはこれらの日を年始回りの日として空けている場合があります。毎年三が日に訪問する決まりとなっていても、突然訪問するのではなく、事前に訪問日と訪問人数を知らせるのがマナーです。

訪問時間は午前中を避けて、午後1時~2時までがおすすめです。事前に相手の都合を聞いてから訪問するようにしましょう。

松の内までも可

お互いに三が日の都合がつかないときは、松の内までに新年の挨拶をします。お正月に関わることは松の内までに済ます風習があるからです。

松の内の期間は地域により異なっており、関東や東日本は1月7日まで、関西や西日本は1月15日が一般的です。ただし、地域によりそれ以外の場合があるため、事前に確認してください。

ビジネスでのお年賀は、1月7日まで会社が休暇となっている場合があるので注意が必要です。一般的には取引先へ1月15日までに訪問して、年始の挨拶を済ませるようにします。

喪中では松の内が過ぎてから

自分が喪中の場合や、先方が喪中のときは、松の内が過ぎてから新年の挨拶に伺います。お正月はお祝い事ととらえられており、避けるのがマナーです。

松の内が過ぎてから立春までの期間は、名目を「寒中御見舞」としてください。新年の挨拶が遅れることを事前に連絡しておくと、相手への想いが伝わりやすくなります。

お年賀を渡すタイミングは「室内でご挨拶をしてから」

お年賀は直接訪問して手渡すものですが、渡すタイミングは迷うものです。部屋に通された場合と、玄関で手渡す場合について説明します。

部屋に通される場合

お年賀は目上の方に贈るのが基本のため、渡し方にもマナーがあります。部屋に通される場合では、玄関先では挨拶のみに留めて、部屋に通された際に手渡すのがマナーです。

チャイムを鳴らす前に、玄関先でコートやマフラーなどの防寒着を脱ぎ片手にまとめて持ちます。玄関先では年始の簡単な挨拶のみに留めて、玄関先の挨拶で焦ってお年賀を渡さないように注意しましょう。

部屋に通されて双方が着席したら、改めて年始の挨拶をする際にお年賀を手渡します。お年賀は紙袋や風呂敷から出した状態で渡してください。

紙袋や風呂敷は、移動中に汚れないためのものです。手渡す前に品物を取り出しておき、紙袋や風呂敷は畳んでおきますが、畳むことができなければ渡してから畳んでも構いません。

お年賀を手渡しするときは、相手に対してのし紙が向いているか確認してください。

玄関先で失礼する場合

時間がなく玄関先の挨拶で失礼するときは、玄関先でお年賀を渡します。部屋に通されるときと同じように、品物を紙袋や風呂敷から出しておいてください。

また、レストランや訪問先の会社でお年賀を手渡すときは、紙袋のままでも構いません。その際には、「紙袋のまま失礼します」と一言添えるようにします。

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渡す時に添える言葉は「気持ちが伝わる言葉」を選んで

日本では謙遜して「つまらないものですが」と言葉を添えてしまうことがありますが、新年の挨拶としてはふさわしくないかもしれません。1年の挨拶にふさわしい言葉を添えてお年賀を渡せるよう、いくつかの言葉を紹介します。

つまらないものですがという表現を使わない

「つまらないものですが」という表現は、謙遜の意味があります。語源は大和言葉で、「相手のすばらしさに比べると、つまらないもの」というように相手を立てる言葉として使われてきました。

しかし、最近では意味を誤解している人もいるようで、「つまらないものを贈るなんて失礼だ」「へりくだる必要はない」という意見もあります。相手によっては使わないほうがいい言葉のため、代わりとなる言葉を使ってみてはどうでしょうか。

手渡す際におすすめの言葉

代わりの言葉としておすすめなのは、相手を想って選んだ品だと伝える言葉です。たとえば、「ささやかですが」「ほんの気持ちです」「心ばかりですが」という言葉が使われることがあります。

また、食べ物を贈るときは、「お口に合うかどうかわかりませんが」や「評判のお菓子と聞きましたので」などの言葉を添えるのもよいでしょう。今でもお年賀を贈る際に謙遜するのは変わりがないため、相手が喜んでもらえるよう品物を選んだ気持ちを伝えるケースが増えています。

相手が好きだとわかっている品物を贈るときは、「好きだとお聞きしましたので選びました」と伝えるのもおすすめです。もらった相手も、好みを覚えてもらえたことがわかり、喜んでもらえるのではないでしょうか。

『大和百目の枯露柿(ころがき)』 山梨県産干し柿 6玉の画像

手塚貴光作『大和百目の枯露柿(ころがき)』 山梨県産干し柿 6玉
価格3,500円(税込)

生柿を1/4の重量まで乾燥させることで、余計な水分をとばし、糖の密度を4倍にまで高めた干し柿です。年末年始のご挨拶品としてもおすすめです。

「相場」や「のし」の基本マナーを守ることも忘れずに

お年賀を贈るときには、のし紙や相場などの基本マナーの確認も忘れないようにしましょう。相手に気を遣わせず受け取ってもらいやすい金額のものを選んで、贈り物にふさわしい贈り方をするようにしてください。

お年賀の相場

お年賀の相場は、2,000円~3,000円程度です。お歳暮のように気負う必要はなく、相手に負担のない金額の品物を選びましょう。

目上の方にお年賀を贈るときは、5,000円を上限に贈ります。お年賀はお返しが不要の贈り物のため、高価なものより相手が気軽に受け取れる金額の品物がおすすめです。

お年賀ののし紙

お年賀には、基本的にのし紙をつけます。のし紙は、5本または7本の紅白蝶結びで、水引きとのしがあるお祝い用のデザインを選びます。

表書きには、「御年賀」や「御年始」と書きますが、最近は「賀正」と書くケースも増えているようです。迷ったらお店の人に「お年賀用」だと伝えると適切なのし紙と表書きにしてくれます。

ただし、喪中の方にお年賀を渡すのはマナー違反となるため、表書きを「寒中御見舞」に変えて寒中見舞いの時期に贈ってください。

お年賀におすすめの品

相手が喜んでもらえると思って選んだ品物がベストです。相手の好みがわからないときは、家族構成・年齢・人数を考慮して、予算に合うものを選べばよいでしょう。

注意したいのは、お酒が飲めない人にお酒を贈るような選び方です。自分が贈りたい品物を選ぶのではなく、相手のことを考えて贈り先に合わせるようにします。