【新築祝いのお返し】新築内祝いの相場や基本マナーを紹介

新築祝いをいただいたら「お披露目会」をするべきかどうか、しない場合のお返しはどうすればよいのか、新築祝いをいただいた際のお返しに悩む人も多いでしょう。

そもそも新築内祝いやお披露目会とはどのようなものなのでしょうか。お披露目会をすることの意味、お返しの品に関する注意点はあるのかなど、疑問に思うこともいろいろあるものです。

新築祝いのお返しに関する時期や相場、新築祝いのお返しに関するマナーについて解説します。

新築祝いのお返しは「お披露目会」を行うのが本来のマナー

本来、新築祝いをいただいたらお披露目会をするのがマナーです。しかし近年では「新築内祝い」としてお返しを贈るケースも増えています。

お披露目会とは

お披露目会とは新築祝いをいただいたお返しとして、家やマンションに招待しおもてなしをすることです。本来は、新しい家が完成した際、お世話になっている人を招待し料理などをふるまい、感謝の気持ちを伝えるためのものでした。

現在では「お披露目会」として新築のマイホームを披露しながらおもてなしをする、という風習を重んじるケースは減ってきています。地域によっては風習を守り、お披露目会をするのが当然としているケースもありますが、生活環境によってはわざわざお披露目会を催すことは自分たちだけでなく、周囲にとっても適さない場合もあります。

しかし、新築祝いをいただいたのにお返しをしないのはマナー違反です。お披露目会をしない場合は、新築祝いをいただいた方にお礼としてお返しの品を贈ります。

新築内祝いとは

新築内祝いとは、新築祝いのお返しのことです。お披露目会をおこなった際の手土産として用意することもあれば、お披露目会をしなかった場合やお披露目会に来られなかった人に贈ることもあります。

内祝いの品としては、食器類やタオル、お菓子の詰め合わせなどが定番です。新築祝いは高額になることも多く、新築祝いとしていただいた金額に応じてお返しをします。

新築内祝いを贈る「時期」や「相手別の相場」

お披露目会やお返しをするタイミングは、新居に引っ越してから1～2か月以内とされています。お返しはいただいた金額の3分の1～半分程度の品を用意しましょう。

お礼の連絡は早めに

新築内祝いを贈る時期は、新居に越してから2か月以内を目安にします。新居への引っ越しは片付けや手続きなどやることがたくさんあり忙しい時期です。

そうかといって、お祝いをもらってから長い間お礼もしないのは礼儀知らず、と思われても仕方ありません。そのようなことがないよう、内祝いをすぐに贈れない場合はお礼の電話や礼状を早めに出しておきましょう。

お返しは相手との関係性を考慮する

新築内祝いのお返しの相場は、相手との関係性によっても異なります。親や祖父母などからは、援助の意味もあり高額なお祝いをいただくことも多いものです。

その場合は金額に応じるとお返しも高額になることもあり、かえって気を遣わせてしまうこともあります。その場合は、金額にこだわらず感謝の気持ちを言葉で伝えたり、新居に招いておもてなしをしたりすることが、心のこもったお返しとなるはずです。

会社関係の場合

会社からのお祝いに対しては、社内ルールを確認することです。会社によっては金額などが決まっている場合があります。

「〇〇一同」としてもらった場合は、全員にまとめてお返ししてもかまいません。個別にお返しをしたい場合は、もらった金額の半額程度を人数で割った金額を目安にするとよいです。

もらった人のリストを作成

新築祝いは友人や親戚、会社などさまざまな人からもらうことも少なくありません。忙しい時期でもあり、誰から何をもらったかなどが分からなくなることもあります。

「何をくれたの？」などと聞くのは大変失礼になります。誰から何を、いつもらったなどを忘れないよう、名前やもらったもの、金額などをリストにしておくとスムーズにお返しを用意できるでしょう。

新築祝いのお返しの「熨斗（のし）のマナー」

新築内祝いをする場合、のしを用いるのがマナーです。正しいマナーで感謝の気持ちを込めてお返しを用意しましょう。

水引は紅白蝶結びを選ぶ

水引は紅白の蝶結びを選びます。蝶結びは「何度も結び直せる」ことから、何回あってもうれしい出来事に用います。

なお何度も繰り返したくないことには、「結び切り」や「あわじ結び」といった水引を用いるのがマナー。結婚祝いやお見舞い、快気祝いなどに使います。

新築内祝いの表書きの書き方

表書きは「新築内祝」、「内祝」もしくは「御礼」と書きます。水引を挟んで下の部分に贈り主（世帯主）の苗字またはフルネームを入れてください。

二世帯などで苗字が異なる場合は連名にします。その際、目上の人を右に書くのがマナーです。表書きに○○家と書いたり、ボールペンを使ったりするのはNGです。筆ペンで丁寧に書きましょう。

また、新築祝いは内のしがおすすめです。郵送する際にのしが傷つかないメリットもありますが、「お祝い事のおすそ分け」という控えめな印象を与えるのが好ましいとされています。

のしを用いるのはあらたまった気持ちを伝える際のマナーです。正しいマナーを守り、きちんと感謝の気持ち伝えることが大切です。

新築祝いのお返し・新築内祝いで「気をつけるポイント」

新築祝いのお返しは何でもよい、というわけではありません。贈ってはいけないものやふさわしくないものもあるので注意しましょう。

縁起の悪いものは避ける

新築内祝いとして縁起の悪い品は避けることです。キャンドルやライター、灰皿など「火」をイメージさせるものはタブーとされています。

また、縁を切るという意味を持つ刃物、弔事の返礼によく使われるお茶も避けた方がよいです。同じ「火」を連想させるものであっても、火に強いことをイメージさせる鍋、やかん（家を焼かない）などのキッチングッズは縁起がよいとされています。

目上の人に対する注意点

目上の人へのお返しとして、現金や商品券などは控えた方がよい場合があります。現金や商品券のほか、靴下や肌着など肌に身に着けるものは、「生活に困っている」「相手の生活に立ち入る」などの意味があり、失礼にあたるので注意が必要です。

金券などは便利に使えるため喜ぶ人もいます。ただし、中には礼儀や縁起をとくに気にする人もいるので、相手のことを考えたお返しを用意しましょう。

他の内祝いとまとめない

結婚や出産と同時に、新築の家やマンションに引っ越すケースも少なくありません。その場合、同じ時期にお祝いをいただくこともあるものです。

だからといって、お返しをまとめてはいけません。まとめてしまうと手を抜いた印象を与えてしまう可能性があります。

お返しは感謝の気持ちを込めて贈るものです。いただいた贈り物、それぞれに対してお返しを用意しましょう。