目次

お年賀を贈るなら、現金で渡すことを考えているかもしれません。しかし、現金でお年賀を贈るのには注意点がいくつかあるため、事前に確認しておいてください。
お年賀とは何なのかという基本的なことから、お年賀を贈るマナーまで幅広い情報を紹介します。現金として贈る際、相手に気を遣わせてしまうときの対処法も紹介しますので、あわせて参考にしてみてください。
お年賀とは「新年のご挨拶の際に贈る手土産」
そもそもお年賀とは何なのでしょうか。お年賀の由来や意味を理解すると、現代におけるお年賀を贈る理由がわかってくるため、事前の確認がおすすめです。
お年賀の由来
日本では古くから、新年の神様「歳神様」を迎えて祀る習慣がありました。歳神様へのお供え物は、「御歳魂(おとしだま)」と呼びました。
お正月の挨拶回りをする際に神棚や仏壇のお供え物を持参したのが、お年賀の始まりだといわれています。今でもお正月前に門松を立てて鏡餅を供えているのは、昔の風習の名残です。
お正月にお供え物を持参する風習が変化していつしか手土産に変わり、手土産のことを「お年賀」と呼ぶようになりました。
現代のお年賀
かつては御歳魂と呼ばれていたお供え物を持参する風習は、現代になり手土産を持参する風習に変わります。子どもへは「お年玉」を贈り、大人へは「お年賀」が贈られるようになりました。
お年賀の贈り方
お歳暮は宅配便で送ることも多いですが、お年賀は新年の挨拶に贈る手土産の意味があるため、手渡しするのが基本のマナーです。熨斗をつけて、表書きには「御年賀」と書き、紅白蝶結びの水引を用いるようにします。
年始の挨拶の贈り物がお年賀のため、松の内までに贈るようにします。関東では1月7日まで、関西では1月15日までが松の内の期間です。

南信州 戸田屋 『柿寿楽』 1箱 8個入り
価格4,000円(税込)
南信州の特産品『市田柿』に自家製の栗きんとんを詰めたお茶うけにぴったりのお菓子です。贈り物としても喜ばれます。
お年賀を現金で渡すときの相場は「1万円」
親に現金でお年賀を贈る場合の相場は、1万円~3万円までと幅があります。一般的には1万円程度のようですが、両親や義実家の状況を考えて金額を変えてみましょう。
両親が勤めている
両親がまだ仕事をして収入を得ているなら、現金で渡すお年賀は少なめにするといいでしょう。切りのいい金額として、両親合わせて1万円を贈る考え方があります。
両親が定年を迎えている
両親が定年を迎えて年金生活の場合は、2万円~3万円程度と相場より多くすることがあります。お正月に帰省してご馳走になるなら、その金額を考慮して渡す現金の額を調節するとよいでしょう。
普段から贈り物をしている場合
両親に普段から誕生日などのプレゼントをする習慣があるなら、お正月は気持ちとして5,000円程度を渡す考え方があります。自分の子どもの教育費や住宅ローンで金銭的な余裕がないなら、無理のない金額にしてください。
お年賀を現金で渡すきっかけ
現金でお年賀を渡すきっかけとして多いのは、結婚ときや両親が定年となったときです。結婚して家族環境が変われば両親の金銭的な負担が増えやすいため、お正月にお年賀として現金を手渡すといいでしょう。
家庭によっては5万円の現金を手渡す場合がありますが、高額な金額をもらった親の気持ちを考えてみてください。もともとお年賀は新年の挨拶回りの手土産として持参するもののため、高額な現金を渡す前に相手が喜ぶか考えてみましょう。
お年賀は1世帯に1つ「包み方」や「渡し方」の注意点

両親にお年賀として現金を渡すなら、渡し方のマナーを確認しておきましょう。実家に贈るものでも最低限のマナーはわきまえておきたいものです。
ポチ袋への入れ方
お年賀で現金を贈るときは、新札を用意するようにします。また、現金を手渡すのではなく、ポチ袋を用意するようにしてください。
紙幣は表側を内側に折り曲げてポチ袋に入れます。人物が描かれているのが表なので、開いたときに表が見えるようにしましょう。
4つ折りは縁起が悪いため、紙幣は3つ折りにします。左から右に向かってゆるく折り曲げて、ポチ袋には天地が逆さまにならないよう注意して入れてください。
硬貨の表は製造年があるほうで、表が向くようポチ袋に入れます。
表書きはお年賀
両親は目上にあたるため、表書きは「御年賀」です。間違っても表書きを「御年玉」にしないでください。
正式なマナーで現金を贈るときは、ご祝儀袋を用意する場合があります。ご祝儀袋で贈るときは、紅白の蝶結びと熨斗つきのものを選び、上段に「御年賀」と書き、下段にフルネームで送り主の名前を毛筆で書きましょう。
お年賀の渡し方
自分の親には自分から、義理の両親へはご主人から渡す方法がおすすめです。「いつもお世話になっています」など一言添えると感謝している想いが伝わりやすくなります。
また、お年賀は1世帯に1つで大丈夫です。父と母に贈りたい場合でも、1つにまとめて構いません。
お年賀はお世話になった方へお礼の意味や「今年もよろしくお願いします」という意味があるため、祖父母に贈る人もいます。祖父母も両親と同様に目上にあたるため、お年玉ではなくお年賀として贈るようにしてください。
相手に気を遣わせる場合
もともとお年賀を現金で贈る習慣がない家庭では、現金を贈ると両親に気を遣わせてしまうかもしれません。両親が定年退職したきっかけで金銭的な負担を軽くする意味から現金を贈る考え方もありますが、相手が気を遣うなら品物をお年賀として贈るか、別の機会に贈り物をしてみてはどうでしょうか。
また、両親に現金を渡すと気を遣わせるときは、「御仏前」として仏壇のお供え物として贈る方法もあります。

創業430年 鮑屋の梅水晶 100g×5袋
価格3,400円(税込)
創業430年の老舗・鮑屋の高級珍味「梅水晶」です。梅肉のさわやかさとサメの軟骨のコリコリ感がクセになる美味しさです。

戸田屋『市田柿フロマージュ』
価格2,700円(税込)
南信州の特産品『市田柿』に長野県産の生乳を使用したクリームチーズを挟んだスイーツです。コーヒーやお茶のお供だけでなくワインなどのお酒にもよく合います。
現金は気が引ける時には「お年賀用のギフト」がおすすめ
現金でお年賀を贈るのを避けたいなら、お年賀の品物を手土産として贈ってみましょう。お年賀のおすすめの品物や相場を紹介します。
品物で贈るお年賀の相場
お年賀を品物で贈るときは、2,000円~3,000円が相場です。近所の方へは2,000円、両親や上司などお世話になった方へは3,000円くらいにするとよいでしょう。
とくにお世話になった方へは5,000円の品物を贈る場合があります。ただし、高価なものを贈ると相手に気を遣わせる恐れがあるため、自分の予算や相手の気持ちを考えながら適切な金額のお年賀を贈るようにしてください。
お年賀のおすすめの品物
なかなか会えない親にお年賀を贈るなら、地域の特産ギフトを選んでみてはどうでしょうか。人気の銘菓や地酒などを贈ると、珍しさから喜んでもらえるはずです。
また、縁起物を選ぶなら干支をモチーフにしたもの、実用性の高さなら洗剤やタオルでもよいでしょう。料理の好きな両親へは、実用性の高い食用油や少し高級なオリーブオイルを贈る方法もおすすめです。